本日は「シンデレラ商品」について解説致します。

新市場開拓法No.3:シンデレラ商品

昭和時代にカリスマ的なコンサルタントとして有名だったのが一倉定さんです。一倉定さんは、5000社を超える企業を指導し、多くの倒産寸前の企業を立て直したことで、知る人ぞ知る経営コンサルタントです。

一倉定さんのコンサルの対象は主に製造業ですが、一倉定さんが「シンデレラ商品」という言葉をよく使っていたのです。では、シンデレラ商品とはどうゆうものなのかと言いますと、「優れた収益性と将来性がありながら、ずっと放置されている商品」になります。

シンデレラは多くの人がご存知と思いますが、突然の幸運に恵まれた女性の物語ですね。

ここで、シンデレラ商品をわかりやすく解説しますと、例えば日本のある産地の大豆を原料とした高級豆腐を販売したところ、これがヒットして会社のメイン商品になったとします。しかし、やがてライバル会社が似たような材料で高級豆腐をつくり、どんどん参入してくるようになります。

そうなると市場競争が激しくなります。味や品質はどれも逸品なので、シェアはどの会社も拮抗しています。どの会社もどうにか占有率を高めようと、価格を徐々に安くしますが、そうなると利益率も下がっていくわけですね。それでも、市場占有率を下げないために宣伝広告費をさらにたくさん使うようになります。

売上を上げないと経営が維持できないようになります。確かに今の売上を守るのも大事ですけれど、よく見落とされるのが、まったく宣伝や告知もしていないのに、ぽつりぽつりと売れる商品があるわけなんですね。ホームページにすら宣伝していないのに、なぜかときどき売れているんですね。

もし、このような商品があってそれを少し宣伝しただけで、あっという間に3倍4倍の売上になってしまうことがあるのです。そしてもっと積極的に宣伝したところ、第2、第3の柱の収益性を持つ商品になったりするわけなんですね。

ただ、この事例を話しても多くの会社では「わが社にはそうゆう商品はないよ」と言われるのがほとんどですが、一倉さんの話では、こういうシンデレラ商品は、実は多くの会社に眠っていて、社長が気づいていないことが多いということを言っているのです。

(次回に続く)

治療院の成功戦略「新市場開拓法」


一分野の危険性
「グー」「チョキ」「パー」戦略
「シンデレラ商品(一倉定氏)」 
「シンデレラ」は治療院にも当てはまる
収益の柱は3つ以上あるとよい