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コロナ不況は、100年に一度の世界恐慌に匹敵!?

2020年の初頭から世界中に大流行したコロナは、世界経済に深刻なダメージを与えました。
2020年7月末に、アメリカ商務省が発表した2020年の第2四半期(4~6月)におけるアメリカ国内のGDPは、年率換算で33%減という衝撃的な内容でした。

大幅な景気後退となったのは、アメリカだけではありません。もはや世界中の国々で、今、生きている人たちが経験したことのない、深刻な景気後退が起きているのです。もはやコロナ不況は、1929年から始まった世界恐慌に匹敵、もしくはそれ以上の恐慌になる恐れすらあるのです。

倒産企業が急増するのはこれから!?

日本においても緊急的な支援により、倒産企業は幾分抑えられているものの、潜在的な倒産企業は多数存在し、これから倒産が急速に増えていくとの予測もあります。

東京都においては、石原都政時代から蓄積してきた財政調整基金、約9千億円の9割がコロナ禍に使われ、都の貯金箱は底をつきかけている状態となりました。
もし、次に大規模な自然災害やコロナによる緊急事態宣言が出されたら、東京都はすでにお手上げ状態です。都の財政支援は期待できないのです。
さらに政府からの支援についても、政府と自治体を合わせた債務は1100兆円を超えています。もはや、国からの支援すら期待できない時代となりました。

恐慌と不況の違いについて

さてここで、「世界恐慌」という言葉が浮かんでくる人もいるでしょう。では、「世界恐慌」と「不況」には、どのような違いがあるのでしょうか。
不況においては経済が低迷し、倒産が増え、 厳しい時代でありますが、経済は「好況」と「不況」のサイクルがあり、不況とはそのサイクル上にあると言えます。

これに対し、「恐慌」とは、急激に景気 がダウンすることを言います。この「急激」がポイントです。かつてリーマンショックが起きた時も、100年に1度の出来事だと言われていました。さらに1990年代のバブル崩壊、1997年の北海道拓殖銀行や山一証券などの金融機関の倒産が相次いだ時にも、100年に一度の危機と言われました。

しかし時代が過ぎ去ってしまえば、1990年代のバブル崩壊や金融危機、2008年のリーマンショックですら、恐慌と呼ぶには遠く及ばないことであったことが明らかになっています。

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リーマンショック時の世界のGDP減少率は1%未満、1930年代の世界恐慌は15%減少

リーマンショック時、世界のGDPがどれだけ減少したかをご存じですか。2008年から2009年までの世界のGDP減少率は、実は1%未満でした。
そして20世紀前半に起きた世界恐慌においては、1929年から1932年の間に、世界のGDP は推定で15%減少しました。深刻な不況となったリーマンショックですら、世界恐慌の景気減速と比較すると、わずかな減少に過ぎなかったのです。


好況と不況の定義については、経済学者でないため、細かいことまでは言及しませんが、実際に会社を経営をする立場にいる人にとって、今、大事なことは、世界恐慌下における正しいマーケティング戦略を知ることにあります。

過去の世界恐慌においても、成長した企業が存在する

実は1930年代の世界恐慌下においても、大きく成長した企業が存在します。さらに、長年、業界ナンバーワンを堅持していた企業が入れ替わるときは、深刻な不況時に多く、新しい大企業は不況時に生まれやすいとも言えます。

ところで世界恐慌時に成長した企業は、一体、いかなるマーケティング戦略を採用したのでしょうか。それは広告宣伝を積極的に行ったことにあります。

恐慌時のマーケティング予算削減は、さらなる危機を伴う

不況に突入すると、企業が行う対策として最初に思い浮かぶのが、コスト削減です。当然、無駄な贅肉部分は、不況時にコストカットしなくてはいけません。それは当然のことです。

しかし、ここで大きな問題になるのが、過剰なコスト削減病にかかってしまい、広告宣伝費まで削減しまう点にあります。不況時には、大半の企業がコスト削減の手段として、広告宣伝費まで減らしてしまうのです。
特に世界恐慌下では、大半の企業が広告を減らし、消費者たちの目から企業の広告が大変見えにくくなったのです。

しかしその中にあって、広告を出しているごく少数の企業がありました。世界恐慌の中において、積極的にマーケティングに力を入れ、活発な宣伝広告を展開してきたのです。その結果、世界恐慌にも関わらず、大きな成果を挙げられたのです。

多くの企業は、世界恐慌はもちろん、リーマンショックのような不況が起きた時、コストカットを最優先に行います。そしてコスト削減の最初の対象となるのがマーケティング予算です。もちろん、あまりにも無作為・無方針な宣伝をやっていて、財務状況を悪化させていた場合には致し方ないでしょう。

しかし、マーケティング予算を削ったため、逆に取り返しのつかないダメージを受けてしまった企業が多数存在するのです。

この教訓は何を物語っているのでしょうか。恐慌時にマーケティング予算を削って恐慌を乗り切るという考えこそが、さらなる危険を伴うことを意味しているのです。

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恐慌時に世界企業の礎をつくった事例

世界恐慌時の1933年、アメリカの失業率は25%に達し、失業者は1200万人いたと言われています。しかし未曽有の危機において、マーケティング戦略を積極的に展開することで、大きく成長し、世界企業の礎をつくった企業が存在するのです。

P&G~恐慌期に世界企業への礎を作る

世界恐慌時に成長した、代表的な会社としてP&G があります。P&Gは世界恐慌が始まった1929年から1932年の3年間で、売上が1億9千万ドルから9千万ドルまで落ち込んでいます。通常の考えならここで広告宣伝を止めるでしょう。

しかし、このような経営環境においても、P & Gは広告費を削減することなく、積極的に広告を打ち出していきます。この宣伝がやがて功を奏し、P & Gは、1940年の半ばには3億5千万ドルの売上に達します。

世界恐慌時の宣伝効果により、P & G の世界企業への道を加速化させたと言ってもよいでしょう。

ケロッグ社~広告削減から積極的に広告を展開して利益増

また、コーンフレークのケロッグ社は、世界恐慌が始まった当初、広告費を削減する方針を打ち出していましたが、やがて広告予算を引き上げる方向に転換しました。これが功を奏し、競合他社の追随を抑えることに成功し、1933年には30%の大幅な利益増を獲得できたのです。

シボレー社~10倍の売上差があったフォード社を恐慌時に逆転

他に有名な事例がシボレー社です。1920年代のシボレー社の売上は、フォード社の約1/10でした。しかしシボレー社は、恐慌の最中にあって広告予算を増やし、1931年にはフォードの売上を抜いてしまったのです。

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宣伝は、不況時を脱し始めた時に巨大な効果を発揮する!?

これらの事例のように、恐慌や大不況時こそ、世界的企業が誕生し、業界ナンバーワンの入れ替えが起きています。

恐慌時は特に消費者の購入意識が落ち、普段以上に財布のひもがきつくなり、多くの企業が倒産します。そのため消費者は買い物を控えるだけでなく、より安全・安心の高い企業の商品・サービスを選別するようになります。

こうした中、多くの企業は生き延びようと、広告予算を大幅に削減し、広告が激減します。しかし恐慌や大不況下において、広告宣伝を積極的に行うことは、その広告を見た消費者に、「この企業の商品やサービスは大丈夫だ」と安心させる心理も働きます。

もちろん、ライバル不在の中、広告を出しても、費用対効果は好況時と比べると悪い方が多いでしょう。しかし、広告の効果は恐慌を乗り越え、景気が回復し始めた時にこそ、最大の効果を発揮するのです。恐慌時に積極的に広告を打ち出していた企業を消費者はよく覚えているのです。

今回のコロナ禍においても、広告の費用対効果がぐんと下がった企業も多いでしょう。とくに緊急事態宣言が出された時期においては、広告の効果が期待できないため、広告を撤退した企業も多いと思います。

しかし、緊急事態宣言下に広告を積極的に出していた数少ない企業は、緊急事態宣言が終わった後、創業以来、過去最大の売上を達成したという声をよく耳にしました。

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まとめ

2020年初頭から始まったコロナ不況は、世界経済の急速な減速を見る限り、1930年代の世界恐慌に匹敵する事態と言えるでしょう。

しかし、たとえ100年に1度の経済不況がやってきたとしても、過去最高の売上を達成した企業は存在します。それは大企業、中小・零細企業などの条件は関係ありません。

1930年代の世界恐慌におけるマーケティング戦略は、大企業にも中小企業にも活用できる手法であり、ローカルビジネスを展開する企業においても活用できる手法だからです。

ここまで説明した通り、世界恐慌は大変な事態に違いありませんが、別の見方をすれば、あなたの会社やお店が急速的な成長を遂げ、独占的な地位を占めていたナンバーワン企業が入れ替わる大きな可能性を秘めているとも言えます。

過去の世界恐慌において、成長した企業が採用したマーケティング戦略は、今、あなたの会社やお店でも活用できるヒントが必ずあります。

世界恐慌を生き残り、繁栄するためには、単なる運や直感に頼ってはいけません。必要な考えは、正しい戦略、そして、多くの既成観念にとらわれず、前に進む勇気です。世界恐慌のときこそ、「正しいマーケティングを実践し、大きな成長軌道に乗せるチャンス」と考えていくことが大切な心構えと言えます。