本日は、治療院の成功戦略、リピーター獲得法『ゴールの明確化』について解説致します。

リピーター獲得法No.4:ゴールの明確化

前回、患者さんの立場で説明することの大切さを解説しました。生活習慣病や慢性疾患については、何年もかけて悪い体を作っていったわけです。そのため、治療直後はすっきりしていても、時間が経過すれば戻ってしまい、1度や2度の通院で改善しないのがほとんどです。

つまり、「一時期よくなっても、時間が経てば戻ってしまう」ということを患者さんに明確に説明する必要があります。次は東洋医学のある治療院の実際の一例ですが、3か月間、通院しなくてはならない理由を患者さんに説明した際の事例になります。

①1ヶ月目:初めの1か月の治療は、体が悪い方向に進行しているのを止める期間
慢性疾患の期間が長ければ長いほど、治療期間も長くなります。さらに症状が年々悪くなっている場合には、これ以上、体が悪化するのをストップさせる必要があります。そこで、悪い方向へ進むのを止めるのに週1回の治療、期間は1カ月(目安)必要とします。

②2ヶ月目:悪化の進行を止めた後、元の正常な状態に戻す治療に1か月
悪化の進行を止めた後、次は元の正常な体の状態に戻すのに、週1回の治療で1か月を必要とします。

③3か月目:予防治療
体が元の正常に戻ったら、正常な状態を維持するための予防として月2回の治療を行います。

このようなスケジュールを立てて患者さんに説明すれば「少なくとも3ヶ月通えばいいんだ」と理解できるようになります。そして、何よりも治ったときのゴールの時期が明確になりますね。

もちろん、これはあくまで目安の期間になりますし、患者さんもそれはよくわかっていますが、万が一、誤解されないためにも、「人によって個人差がある」ことはお話しておいた方がよいです。

こういった内容を口頭で説明してもよいですし、小冊子で簡単に説明したものを渡すのもよいです。また、こういった治療のステップをホームページ上に掲載すると、初診の患者さんにも伝わりやすくなり、初診の来院率だけでなく、リピーター率も向上するようになります。

また、ホームページや小冊子に掲載するときは、なるべく、文字をたくさん並べて解説するよりも、表やイラストにして視覚的に訴えるとより説得力が増してきます。

もちろんこのような対策を行っても、リピートしない患者さんは当然おります。でも、それは仕方がないかなって割り切ってもいいと思います。あとはメールやハガキ、あるいはラインでもいいので、来なかった人に「最近、調子はどうですか」とあいさつ文を送ると、再診に来られることもあります。

こういったことを実施していくことで、リピーター率は向上していくようになります。

(次回に続く)

治療院の成功戦略「創業戦略編」


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