キーワードの設定について

リスティング広告のキーワード設定で、次の二つのキーワードを設定したとします。


■取手駅 鍼灸 
■鍼灸


「取手駅 鍼灸」は2キーワード、「鍼灸」は1キーワードです。
リスティング広告は入札制です。通常は2キーワードよりも1キーワードの方が、入札単価が高くなる傾向にあります。つまり「鍼灸」という1キーワードの方が2キーワードよりも入札単価は高くなるのが一般的です。

しかし「鍼灸」と検索する人は、「鍼灸院を探している人」ばかりではありません。「鍼灸」とは何かについて調べている段階の人、「将来、鍼灸師になりたいと思っている人」など、見込み客に程遠い人が大勢いるのです。

これに対して、「取手駅 鍼灸」と検索した人は、「取手駅近くの鍼灸院を探している人」であることは容易に想像できると思います。

つまり「鍼灸」という1キーワードはクリック単価が高いだけでなく、申し込みや問い合わせに至る確率がかなり低いのです。そして「取手駅 鍼灸」の方が「鍼灸」の1キーワードよりもクリック単価は低くなり、申し込みする確率は高いことがおわかりでしょう。

この例は、鍼灸だけではありません。整体院や整骨院、クリニックなどの治療院や医療機関、弁護士や税理士コンサルタント、転職業界にも当てはまります。

とくに弁護士や転職などの1キーワードのクリック単価は、地域によって1クリック1000円を超えてしまうことさえあります。

しかし地域名を入れることによって、1クリック単価が1/3から1/5に下がることはよくある事例です。つまり1クリック1000円であったものが、地域名を入れることで、200円から400円まで下がる可能性がありえます。

しかし地域名を入れたとしても、1クリック単価が200円だと、個人事業主や起業したばかりの人、零細企業にとってはかなり高い金額です。このクリック単価では、リスティング広告をためらうでしょう。

激戦区でもクリック単価は低く抑えられる!?

ここで一つの事例を紹介いたします。
日本全国で一番の激戦区といえば、もちろん東京23区です。その中でさらに競争が激しいエリアは、港区や品川区です。

とくに治療院や医療関係のキーワード単価は高いといわれています。しかし実際に私の方で行った医療機関のクリック単価は次のようになりました。

「品川 心療内科」でのキーワード入札単価

「五反田 メンタルクリニック」でのキーワード入札単価

「品川 精神科」でのキーワード入札単価

激戦の品川区の医療機関であっても、地方名や駅名を入れたクリック単価は次のとおりでした。


「品川 心療内科」 ➡ 50円
「五反田(駅) メンタルクリニック」 ➡ 34円
「品川 精神科」 ➡ 46円 



実際にリスティング広告を出稿した経験がある人なら、このクリック価格が高いか安いかはおわかりかもしれません。

広告代行会社からクリック実績をいただいた時、クリック平均単価が150円や200円、ときには300円を超えたケースは結構あったと思います。これを考えるとクリック単価を1/2から1/4に抑えられるわけです。

さらに「地域名+サービス名」のような具体的なキーワードで検索してくるので、1キーワードよりも予約や申込率はずっと高いといえます。

ここで、治療院におけるキーワードの入札単価も見てみましょう。

「港区 鍼灸」でのキーワード入札単価

「品川 鍼灸」でのキーワード入札単価

「白金高輪(駅) 鍼灸」でのキーワード入札単価

こちらの激戦区においても、鍼灸院でのクリック単価は次のとおりです。


「港区 鍼灸」 ➡ 65円
「品川 鍼灸」 ➡ 48円
「白金高輪(駅) 鍼灸」 ➡ 34円 


鍼灸院で働いていて、リスティング広告の経験者なら、随分と安いクリック単価と思った人も多いと思います。このように地域名を入れることで、激戦エリアにおいても50円前後で上位に表示させられるのです。

20クリックで1人の割合で予約が入れば、ひとり当たりの費用は1000円前後です。予約した人が、次回からリピートすることまで考えると、費用対効果が抜群によいことがわかるかと思います。