次回に引き続き、車の整備工場の集客・宣伝法について解説してまいります。
点検シートの活用
多くの整備会社では、車の点検や検査を行ったら、その診断結果を点検シートにまとめてお客様に提出しておりますね。こういった点検シートをホームページにサンプルとして掲載することも信用度や安心感を高める効果が期待できます。
実際に点検シートの現物をホームページ等に貼っておくと「お、ここはしっかりやっているんだな」「他のサイトを見たらこういうシートは見当たらなかったなあ」と思うユーザーさんがいるわけなんですね。
点検シートの提出は多くの整備会社で行っているのですが、実際の点検シートの現物をホームページで紹介しているところはまだまだ少ないです。
本当の適正価格のメリットを活用する
また、「うちは適正価格で行っております」と言われることがあるかと思います。では、お客様が自動車整備会社でなくディーラーに修理を依頼したとします。ディーラーでは直接修理作業を行わないことが多く、下請けや外注先に依頼することになりますが、そのときにディーラーの販売手数料が発生してしまいますね。
これに対し、自動車整備会社に依頼すれば、修理作業は自社設備で実施できるので、ディーラーへ支払う販売手数料は発生しません。ディーラーに頼むのも整備会社に頼むのも、業者側からすればどちらのケースも適正価格に違いないのですが、お客様の立場からすると販売手数料が含まれるのはコスト高になるだけですね。
自動車整備会社には自社設備で直接修理を行えるという大きなメリットがあります。こうしたことを知らないユーザーさんも多いので、きちんと宣伝しておくことが望ましいです。
経営理念をつくる
最後に、自動車整備だけではなく販売会社や治療院、その他の業種の会社にも該当することですが、経営理念の重要性を簡単に解説します。
ここで紹介した自動車整備会社は素晴らしい経営理念をつくっており、本当に見て感動するような経営理念です。
経営理念は、問題が解決しない時、行き詰まった時など、経営理念つまり原点に戻って考えると、不思議と解決の糸口が見つかることが多いんですね。経営理念を持っていて長年事業を営んでいる経営者ならこの意味がよくおわかりになると思います。
ある意味、経営理念は悟りの言葉だと言われることがあり、原点に戻って考えると、正しい答えが見えてくるんですね。「何のために私はこの仕事をしているのか」、その自問自答した答えが経営理念に込められていることが多いのです。
「金儲けのため」「自分のため」という目的であっても多少は力が入りますが、これでは社員は本気でついてこないですね。
やはり、「地域貢献」とか「人々の幸福」のような「事業を営む高貴な理念」があるからこそ、自分も大変な時に励みになるし、大勢の社員もき目標を一つにしてついてくるようになると思います。
こういうことで、6回にわたり車の整備工場、サービス業についての集客宣伝法を解説してまいりました。ぜひ、事業拡大のヒントになれば幸いであります。
中小企業の集客「車の整備工場編」
1.既存のサービスおよび新規事業で成功した宣伝法
2.ものづくり・技術者出身の経営者に多い宣伝軽視の考え
3.安さでなく安全・安心をメインにアピール
4.サービスをアピール
5.サービス・アピールの事例
6.経営理念の重要性