次回に引き続き、車の整備工場の集客・宣伝法について解説してまいります。

安さでなく安全・安心をメインにアピール

3つ目のテーマとして「安さで戦ったら中小企業は生き残れない」をあげました。
中小企業は大企業が提供しているサービスと同じことを行っても、大企業は人材が豊富で、システムや体制も出来上がっています。そういった大手と同じサービスを行って価格競争で勝てるかといえばこれは無理でしょう。

中小企業が生き残るためには「安さ」でなく、「大企業がやっていないこと、あるいはサービスが行き届いていないところで戦っていく」ことが大事になります。

例えば、自分の工場のある場所から半径10キロ以内に大手が参入していないなら、十分そのエリアは囲い込みできるチャンスがあります。なぜなら、ユーザーは遠くまで行って車を預けるより近場で預けた方がよいと考えているのが普通だからです。

では、どのようにお客様を獲得するかと言うと、車の修理や整備を依頼するユーザーは、「安さで決める」という見方もありますが、「安さ」以上に「安全・安心」かで決める要因が強いんですね。事故を起こすと命に係わることなので、前提条件として「安全・安心」を中心にアピールしていくことが大事になります。

「安全・安心」をチラシとかホームページ・ブログでもいいですし、こういった媒体を使ってアピールしていくことになります。

ただ、自動車整備会社で働いている人からすると、「これはどこも十分に宣伝しているよ。どこの整備会社もそんなこと百も承知だ」と思う人が多いと思います。

ただ、業界内では当たり前のように知られていることでも、実際に車の修理を依頼するお客様の側からすると、よくわかっていないことが多いんですね。この業界内では「そんなの当たり前だよ」と思っていることを上手に宣伝に使うと、実は意外な効果が現れるのです。

(続く)

中小企業の集客「車の整備工場編」


1.既存のサービスおよび新規事業で成功した宣伝法
2.ものづくり・技術者出身の経営者に多い宣伝軽視の考え
3.安さでなく安全・安心をメインにアピール
4.サービスをアピール
5.サービス・アピールの事例
6.経営理念の重要性