近年、有名なグルメサイトの株価が急落していますね。これは何も、消費増税や感染症の影響だけではないと私は思っています。

なぜならユーザーの見る視点が、大きく変化した要因もあると私は考えています。
たとえば以前までは、お店の評価を確認するために、多くのユーザーはグルメサイトの口コミを参考にしていました。

グルメサイトにはお客様の口コミが書かれてあるだけでなく、割引クーポン券を使えるメリットがありました。
しかし近年、この形態が大きく変化しています。その最大の理由は、Googleマイビジネスが台頭してきたことにあります。

Googleマイビジネスは Googleが提供しているサービス

Googleマイビジネスをご存じでしょうか。Googleマイビジネスの影響力はかなり大きくなってきたにもかかわらず、現在においてもGoogleマイビジネスを知らない経営者や店長は意外に多いのです。

Googleマイビジネスとは何かを説明すると、実際にGoogleの検索エンジンを使ってみるとよいでしょう。たとえばGoogle検索エンジンに「地域名+サービス名」で検索すると店舗の一覧と地図が1ページ目の上位に掲載されます。



検索結果に表示される地図は、Google マップと呼ばれています。Googleマップとは使用するユーザー側からの呼び名です。一方、管理者側からはGoogleマイビジネスと呼ばれています。つまりユーザーはGoogleマップ、店舗管理者は Google マイビジネスと呼んでいるのです。
(ここでは店舗管理者の視点から、Googleマイビジネスという呼び名で統一します)

検索結果の上位に表示されることの重要性は、すでにホームページを持っている店舗経営者ならご存じでしょう。検索結果の1ページ目の上位に自分の店舗が紹介されるため、多くのアクセスを呼び込めるのです。

すでに店舗が保有しているホームページよりも、Googleマイビジネス経由でのアクセスが上回っていることは、よくある話になりました。
もう一つ、Google マイビジネスの大きな特徴としてあげられるのが、口コミ機能です。

実は Googleマイビジネスに投稿された口コミを見て、申し込むかどうかを決めるユーザーがとても増えているのです。

口コミによい投稿がたくさんあると、店舗に来店する人が増えるわけです。反対に悪い口コミが多くなると、店舗への来店が急激に減ってしまうことさえあります。

従来のグルメサイトと Google マイビジネスの決定的な違い

ところで、今までのグルメサイトとGoogleマイビジネスでは何が違うのでしょうか。
グルメサイトにも口コミ機能が付いていることを知っている店舗経営者も多いと思います。

ただグルメサイトとGoogleマイビジネスの口コミを比較すると、決定的な違いがあります。それは、口コミの削除機能があるかどうかになります。

従来のグルメサイトでは、店舗管理者が口コミを削除できました。たとえば自分の店舗に悪い口コミを書かれた場合、店舗管理者はその口コミを削除できるのです。
しかしユーザー側の視点からすると、よい口コミだけが表示されてしまい、かえって不自然に見えていたのです。

これに対し、Googleマイビジネスは、書かれた口コミを店舗管理者は削除できません。つまり悪い口コミが書かれるとずっと残ってしまうことになります。



口コミを参考にする多くのユーザーは、すでにGoogleマイビジネスの口コミの正確さをよく知っています。しかし店舗を運営している人はこの事実を知らない人が多いのです。

そのため、知らずの間に、Googleマイビジネスに悪い口コミを書かれて、お客様が急減したという事例が増えています。

とくに悪い口コミが一番上に表示されていると、非常に目立ってしまい、深刻な来店不足にさえ陥る危険性さえあります。

このようにGoogleマイビジネスは、安定した店舗集客を実現する上で、大変重要な集客ツールとなっています。

グーグルマイビジネス登録の必要性

皆様が観光地や出張先などでお店を探す時、Google検索エンジンを使った経験がおありかと思います。たとえば「近くのお蕎麦屋」というキーワードでお店を探したとき、次のような表示がされていることに気づいた人もたくさんいると思います。

PC検索

スマホ検索

ふたつの画像は、PC画面とスマホ画面で表示されたものです。

検索結果の画面には、お店の一覧が掲載されていて、それぞれのお店をクリックすると住所、電話番号、メニュー、営業時間が記載されています。

さらにお店によっては、店内やスタッフの写真、新商品や新サービス、特典やクーポンまで詳しく紹介しているお店まであります。

実はPC、スマホの両方で表示されているお店情報は、Googleマップの情報が掲載されているのです。

そして先に説明したとおり、PCとスマホの両方で、検索結果の上位にGoogleマップの情報が表示されるようになりました。

ネットを活用されている店舗運営者なら、検索エンジンの上位に表示されることの重要性はもうおわかりと思いますが、さらにGoogleマップのアプリを使ってお店を探すユーザーが近年急増しているのです。

ただアプリと聞いて、ピンとこない店舗運営者がおられると思います。
ユーザーは当たり前のように使っているけれども、店舗運営者がこの事実を知らないことが意外に多いのです。

さすがにスマートフォンを活用しているユーザーが急増していることは、理解されているでしょう。しかしアプリとスマートフォンが、どのように関連しているのかがイメージできないと、Googleマップの重要性が理解できないと思うのです。

そこで 2013年から2018年までの6年間における、スマホアプリの利用者動向を見てみましょう。 次の図がスマホアプリの利用者動向です。

※ モバイルマーケティング研究所調べ

まず、2018年度を確認すると、第一位がLINEです。そして第二位がなんとGoogleマップがランクしています。さらにGoogleマップより下の順位を見ますと、YouTube、Yahoo JAPAN、Twitter、Facebook など、誰もが一度は耳にしたことのあるアプリが並んでいます。

YouTubeやTwitter、Facebookは、皆様が日常でよく使われているアプリです。しかしこれらのアプリ以上に、多く使われているのがGoogleマップです。

さらにGoogleマップの利用者は、データの通り、年々急増しているのです。

ここで年ごとにおける、Googleマップの利用者数を整理してみました。

  • 2013年:1,577万人
  • 2014年:2,058万人
  • 2015年:2,351万人
  • 2016年:2,710万人
  • 2017年:3,299万人
  • 2018年:3.936万人


2018年度のGoogleの利用者数は3936万人となり、4000万人に迫る勢いです。

もはや、Googleマップを知らないでは済まされない状況です。
しかし、Googleマップの重要性がここまで増しているにもかかわらず、Googleマップを上手に活用している店舗は、まだまだ少ないのが現状です。

そのため、今から正しい対策をはじめた店舗が、大きなチャンスをつかむことになるのです。

Googleマイビジネスのオーナー登録を行わない場合のデメリット

Googleマイビジネスは、店舗がGoogleマイビジネスに申請しなくても、インターネット上に記載されている情報を自動的に収集して、表示してくれることがあります。
すでにGoogleマップに表示されているからと言って、オーナー登録をしない店舗は数多く存在します。

しかしオーナー登録をしないことは、とてももったいないことです。Googleマイビジネスは、「オーナー登録」をすることによって、無料でさまざまな機能を使えるようになるからです。

お店の最新情報やイベント、クーポンの発行が行えたり、店内の写真にはきれいなものを掲載できたり、口コミに対して返信できるなど、オーナー登録によってさまざまな機能が使えます。

またオーナー登録を行っている店舗と行っていない店舗では、ユーザーからの信頼度が格段に変わることさえあります。当然Googleは、ユーザーから信頼されている店舗をマップの上位に表示させたいわけです。なぜならGoogleは、ユーザーにとって役に立つ情報を最優先に紹介したいからです。

そしてGoogleマップで上位に表示されることで、店舗が保有しているホームページも便乗してGoogle検索エンジンにも評価されます。ホームページのSEO対策を真剣に考えているのであれば、Googleマイビジネス対策は、軽視できなくなっているのです。

Googleマイビジネスにオーナー登録するためには

Googleマイビジネスの登録は下記の URL から申請いたします。
https://www.google.com/intl/ja_jp/business/

Googleマイビジネスの初期開設については、Googleマイビジネス内の解説や他の業者もネット上で数多く公開しているので、ここでは詳しい説明は省きます。

オーナー登録は、手順通りに行っていけば難しいものではありません。
手順に従って必要事項を記入していけば大丈夫です。記入が終わると、店舗が実際に存在するかを調べるために、Googleから店舗宛に郵便物が届きます。郵便物には「確認コード」が記載されているので、確認コードをGoogleマイビジネスの管理画面の記入欄に入力すれば登録完了です。

Googleマイビジネスの登録条件は、実際に店舗が存在することです。自宅を店舗に使っていても問題はありませんが、バーチャルオフィスは対象外です。

Googleマイビジネスのオーナー登録で使える機能

オーナー登録がなぜ必要かというと、Googleマイビジネスの有益な機能が使えるからです。主な機能は次になります。

■お問合せフォームや予約フォーム、電話番号を掲載・修正できる
■自社ホームページとのリンクが可能
■営業日・営業時間の掲載・修正
■管理者側で用意した店内やスタッフの写真を掲載できる
■サービスまたはメニュー内容の登録
■店舗情報の登録
■投稿機能
 ・最新情報の配信
 ・特典の追加
 ・イベントの紹介
 ・商品の紹介
■口コミの返信機能

オーナー情報が充実している店舗は、ユーザーからの信頼がグンと高まります。
たとえば営業時間が正しく掲載されているか否かだけでも、ユーザーの立場からすれば大きな違いがあります。

営業時間は「11時30分から14時、15時30分から21時。休日は木曜日」と掲載されていたらどうでしょうか。ユーザーはとてもわかりやすいと思いませんか。しかし営業時間が掲載されていないと、ユーザーがいざ訪問しても閉店だったりしてしまうわけです。これではせっかくのお客様を逃がしてしまうことになります。

またメニュー写真、店内や座席の写真が多く掲載されているほど、お店の雰囲気がユーザーに伝わりやすくなります。

それから口コミに対しては、毎回、丁寧に返信することで、ユーザーは「このお店はお客様を大切にするんだ」と思うようになるのです。


このようにグーグルマイビジネスを活用することで、店舗の魅力を存分にユーザーに伝えることができるのです。


メール相談は24時間受付