意外に知られていない!リスティング広告運用の成功法

リスティング広告をご存じですか。検索エンジンにキーワードを入れて調べ物をしたときに次のような広告を見た人も多いと思います。

表示結果の上部に、小さな文字で「広告」と書かれているテキストがあります。ここのエリアに表示されるテキストがリスティング広告です。

検索エンジンで調べたときに表示される広告は、リスティング広告の中では「検索広告」といわれています。

リスティング広告には主に、「検索広告」と「ディスプレイ広告」があります。このうち、店舗の集客によく使われるのが、「検索広告」です。

代表的なリスティング広告サービスは、ふたつあります。それはYahoo広告とGoogle 広告です。他にもいくつかの広告サービスが存在しますが、有名な広告サービスといえば、YahooとGoogleのふたつです。

本文を読んでいる人の中には、すでにYahoo、あるいはGoogle広告を出稿中の人もいるでしょう。また過去に、いずれかの広告を出稿した経験のある人もいるかと思います。

しかしリスティング広告を実施した店舗のうち8割が、思うような成果が得られずに、リスティング広告を止めてしまう話さえあるくらいです。

もちろん競合の数や地域によって、入札単価や広告順位は大きく変わります。一概にリスティング広告を実施した店舗のすべてがうまくいくと保証できないのも事実です。

しかし残りの2割は、たとえ激戦の地域であってもリスティング広告で十分な成果を得られ、長年、リスティング広告を続けている現実があります。

とくに広告を出稿するエリアが地方になるほど、ライバルが少ないです。地方では入札単価が低くなり、掲載順位は上位に表示されやすい傾向があります。ライバルが参入しては赤字になって撤退していく現実を見ている中で、リスティング広告で抜群の費用対効果を出している少数の店舗が存在しているのです。

リスティング広告で成果を出している店舗が、どのような広告戦略を実施しているか知りたいところです。

そこで今回のテーマとして紹介するのが、「意外に知られていない!リスティング広告運用の成功法」です。過去にリスティング広告を実施した多くの人は、代行会社に依頼していると思います。ただ広告作成や管理は、一見難しそうに見えますが、それほど難しい作業ではありません。

できる限り代行会社に依頼することなく、自社で広告作成と広告管理ができることを考慮しつつ、成果を出せるリスティング広告運用の成功法を説明していきたいと考えています。

リスティング広告で成果が出る店舗、出ない店舗

リスティング広告を途中で止める理由

8割の店舗がリスティング広告を途中で止めたという話をしましたが、止める主な理由として次があげられます。


  • 思うような成果が出なかった
  • 代行会社に依頼すると、管理費用までかかってしまう
  • 操作が難しい(自社運営の場合)
  • 代行会社の対応が悪い


リスティング広告を自社で運営する店舗があれば、代行会社に依頼する店舗もあるでしょう。
たとえば代行会社に依頼した場合、毎月、管理費用としての固定費用が発生します。
そして管理費用は代行会社によって異なります。管理費用の相場は月2万円から5万円くらいでしょう。しっかりした分析を実施する代行会社は、月に10万円ほどの管理費用を請求するケースもあります。

ただしこれは、あくまで管理費です。この他にクリック費用が発生します。
クリック費用はユーザー側で調整することも可能ですが、月額のクリック予算は最低3万円(管理費が2万円の場合、合計5万円)のように最低予算を設定しているケースは多いです。しかし現実的には、固定費も合わせて月5万円を出せる店舗はそう多くありません。

また代行会社によって、リスティング広告による成果は大きく変わってきますし、実績のある代行会社においても、担当者によって成果が変わってくるのです。

それからリスティング広告の結果を、毎月きちんと提出する代行会社もあれば、意味のない分析データが送られることもあります。そもそも結果を提出しないところもあれば、データは送らないけど、成果を出している代行会社があります。

代行会社を止めて自社運営をする店舗もあるでしょう。ただし管理画面の操作が思うようにいかず、かえってクリックコストが増大し、代行会社に依頼していたときよりも悪化することさえあります。

あるいは自社運営に切り替えたところ、予算の上限設定を忘れてしまい、知らないうちに月に20万円以上のコストが発生し、ショックを受けた店舗様もあるのです。
そのためリスティング広告の自社運営にはリスクがあります。

クリック予算はどのくらいが妥当?

業種や地域によってクリック費用の予算は大きく異なります。医療関係のように予算を多く出せる場合には、月に30万円以上の予算を使うところさえあります。その一方、月に1、2万円程度の予算で十分な成果が出ている店舗も存在しているのです。

これは「都市部や郊外などの地域」、「ライバルの数」にも影響し、さらにリスティング広告を運営する担当者の力量にも大きく影響します。店舗がお客様を受け入れられるキャパによってももちろん左右されるでしょう。

そしてホームページの作り方にも影響します。そもそもホームページの完成度が低く、ユーザー目線で作っていないホームページとなると、予算あたりの申込率は当然下がります。

そのため、いかほどの予算が打倒なのかを一概に言い切れないのが現実です。基本的にはその都度、費用対効果を測定して、予算を設定するのが望ましいと言えますが、リスティング広告を出稿している店舗の平均予算は、目安として月に5万~8万円あたりが多いように思えます。

しかし長年、費用対効果を出し続けている店舗では、月に1万~2万円のクリックコストで、大きな成果を長年、出し続けている店舗があります。
たとえば同じエリア内のライバル店は、月に10万円のクリック費用をかけていても成果が出ない。しかし近くの同業の店舗では、月1、2万円程度のクリック費用で抜群の成果をあげていることがあるのです。

同じ地域なのに、結果が大きく異なるには、もちろん明らかな理由があります。そこでリスティング広告を実施する上でのポイントを、以下の項目に分けて解説します。


  1. 最適な配信地域を設定する
  2. 効果的な1日あたりの予算設定方法
  3. 効果の高いキーワード選定とは
  4. 不要なキーワードの除外設定を実施
  5. キーワードと広告とサイトのページの関連性を一致させる
  6. リンク先のページのを訪問者目線で作る

リスティング広告の効果的な地域設定

店舗は地域設定を行うのが基本

地域設定をご存じですか。たとえば福岡県で美容室を営んでいるとします。あるいは治療院でも構いません。お店のリスティング広告を出したとき、広告が東京に表示されていたらどうでしょうか。

よっぽどの事情がない限り、東京から福岡までわざわざ足を運ぶユーザーはいません。
さすがにこのような地域設定をしている広告代行会社はいないと思いますが、配信地域は重要な設定の一つです。そして地域設定はもちろん、ヤフー広告にもグーグル広告にもあります。

実は配信地域を「なし」で設定してしまうと、リスティング広告は全国に掲載されてしまいます。とくに自社運営の場合、地域設定をしないで、全国に広告が掲載されていた例を、ときどき見ることがあります。

また配信先を「都道府県」で設定するケースも見受けられますが、単純な都道府県の設定には注意が必要です。

成果の出る地域設定

ここで「茨城県」を例にとってみましょう。同じ茨城でも、最南端の取手市から最北部の北茨城市までの距離は110km以上あります。これに対し、取手市から東京の上野駅までの距離は38kmです。

取手から北茨城までは、電車でゆうに2時間以上かかりますが、取手から上野までは電車で40分ほどです。さらに東京方面の電車の本数は1時間に4~7本ありますが、北茨城方面は東京方面の半分以下の本数しかありません。

そして取手と東京の間には、千葉県の市町村があります。実は取手市では、茨城県内よりも東京方面への移動の方がずっと近くて便利なのです。

このことは東京で働いている人も知らないことが多いのです。そしてこのような地域に該当するところは全国にもあるでしょう。

もし広告代行会社に依頼するときや自社で運営するときに、地域指定をどちらにするかを明確に指示しないと、単純な都道府県で設定されてしまい、思うような成果が得られないこともあります。

つまり茨城北エリアの広告配信は停止し、代わりに常磐線沿いの千葉北部、もしくは東京北部に配信する方が、来確率は高まる可能性があるでしょう。

これまでのことを考慮すると、地域設定を単なる「都道府県」で設定した場合、多くのムダを生じている可能性があるのです。

配信地域をどうやって設定するかは、これまでに実際に来店したお客様のエリアを一度、整理するとよいでしょう。するとお店の商圏が見えてきます。

過去に来店した顧客リストの住所を確認すると、そもそも来店がない市町村もあります。その地域は、広告効果が悪いと考えられるため、配信エリアから外すか、優先順位を下げる方が望ましいでしょう。

他のお店の事例をあげると、JR線沿いの自宅からの来客数が多かった事例もあります。さらに都内のお店の例では、JR線よりも地下鉄沿線からの来店が多く、店舗から離れた駅からの来店も多かったことさえあります。

そこで来客の多いエリアの広告配信を強化することで、費用対効果をさらに高められたのです。

ヤフー広告の地域設定画面

グーグル広告の地域設定画面

商圏は業種・サービスによって違いがある

それから商圏は、すべての業種で一律にできるものではありません。たとえば美容院であれば、よっぽどのカリスマ美容師でなければ、遠くから来店される可能性は極めて低いのです。店舗が所在する近辺エリアからの来店が多くなるでしょう。

これに対し、自動車整備会社の場合は移動手段が車なので、商圏は美容室よりも広くなる傾向があります。さらに他の整備工場では提供していない特殊なサービスがある場合には、遠くのエリアから修理に来るケースが増える場合もあります。

これは治療院業界においても、似たことが言えるでしょう。たとえば腰痛や肩こりの改善なら、自宅近くにも対応できる整体院や鍼灸院が多数存在しています。したがって遠くの治療院に足を運ぶことはまれです。

しかし不妊や更年期障害のような専門的な施術になると、自宅の近くに、その施術を実施している治療院がなかなか存在しません。この場合には腰痛や肩こりのような一般施術のケースよりも商圏を広めに設置すると、広告配信をより有効に使えるのです。

このように商圏は、業種や店舗内のサービス内容によっても変わることがあります。それから地域上の特性を理解する必要があるでしょう。過去に来店した顧客リストの住所を一度整理することで、隠された商圏を見つける可能性もあります。

商圏に合わせて「地域設定」を見直し、広告の費用対効果をより高めてまいりましょう。

リスティング広告をはじめる時の最適な予算

上限予算の設定を必ず行う

地域設定と同様に、必ず設定する必要があるのは1日あたりの予算設定です。
予算設定をしなかった場合、予算の上限はありません。

とくにリスティング広告が初心者の場合、予算設定は見落としがちなところでもあります。
つい1日あたりの予算設定を忘れてしまい、不適切なキーワード設定をしてしまうと、たくさんアクセスが集まってきます。その結果、知らずのうちにわずか数日で、多額の予算を使ってしまう事例はけっこうあるのです。

まずは1日あたりの予算を必ず設定します。そしてきちんと設定できたか、見なおすように注意してください。

少額の予算でテストマーケティングを行う

1日あたりの予算はいかほどが最適と思いますか。大きくはじめるのがよいのか、それとも小さくはじめるのがよいのか迷う人もいるでしょう。

結論からいえば、小さな予算からはじめるのが望ましいといえます。はじめは月に1万円や3万円のような少額でもよいのです。いきなりたくさんの予算を組む必要はありません。

なぜなら少額からスタートすることで、自社のサービスや商品のネット上でのニーズを調査できるからです。つまりテストマーケティングをすることで、適切なキーワードや不要なキーワードを分別し、さらに新しいニーズのあるキーワードを見つけられます。

テストマーケティングで予約や申込みが順調に増えれば、予算の増額をします。反対に予約や申込みがまったくなかった場合には、キーワードや広告が適切かを調べなければなりません。キーワードや広告に問題がなければ、ホームページを見なおす必要があると推測できるのです。

そしてホームページを改善した後に、再度リスティング広告を出稿してテストマーケティングをします。このような手順で行うことで、費用のムダが抑えられるのです。

さらにテストマーケティングをすることで、検索ボリュームやクリック単価が把握でき、1日あたりの正確な予算を予測できるのです。

少額の予算設定に向かない事例

ここで注意すべきことがあります。
少額の予算ではじめることに向かない場合があります。

■キャンペーン

キャンペーンで顧客を一気に獲得したい時には、少額予算は向いていません。
少額予算では多くの顧客を集めるのに限界が生じます。

■募集期間に限定がある

ある一定期間で顧客を集めたい時に、少額予算を組んでしまうとチャンスを逃してしまう恐れがあります。

■大量の問い合わせや登録数を増やしたい時

大量のクリックが必要な場合、少額予算で設定するのに限度があります。

■早急に分析したい場合

少額予算の場合、データがたまるのに時間がかかってしまいます。
早急に分析データを必要とする場合は向いていません。

このように特定の場合を除き、リスティング広告は少額からはじめるのが望ましいといえます。
少額からはじめることで、適切な設定条件を把握でき、効果的な予算設定ができるのです。

リスティング広告における最適なキーワード設定について

キーワードの設定について

リスティング広告のキーワード設定で、次の二つのキーワードを設定したとします。


■取手駅 鍼灸 
■鍼灸


「取手駅 鍼灸」は2キーワード、「鍼灸」は1キーワードです。
リスティング広告は入札制です。通常は2キーワードよりも1キーワードの方が、入札単価が高くなる傾向にあります。つまり「鍼灸」という1キーワードの方が2キーワードよりも入札単価は高くなるのが一般的です。

しかし「鍼灸」と検索する人は、「鍼灸院を探している人」ばかりではありません。「鍼灸」とは何かについて調べている段階の人、「将来、鍼灸師になりたいと思っている人」など、見込み客に程遠い人が大勢いるのです。

これに対して、「取手駅 鍼灸」と検索した人は、「取手駅近くの鍼灸院を探している人」であることは容易に想像できると思います。

つまり「鍼灸」という1キーワードはクリック単価が高いだけでなく、申し込みや問い合わせに至る確率がかなり低いのです。そして「取手駅 鍼灸」の方が「鍼灸」の1キーワードよりもクリック単価は低くなり、申し込みする確率は高いことがおわかりでしょう。

この例は、鍼灸だけではありません。整体院や整骨院、クリニックなどの治療院や医療機関、弁護士や税理士コンサルタント、転職業界にも当てはまります。

とくに弁護士や転職などの1キーワードのクリック単価は、地域によって1クリック1000円を超えてしまうことさえあります。

しかし地域名を入れることによって、1クリック単価が1/3から1/5に下がることはよくある事例です。つまり1クリック1000円であったものが、地域名を入れることで、200円から400円まで下がる可能性がありえます。

しかし地域名を入れたとしても、1クリック単価が200円だと、個人事業主や起業したばかりの人、零細企業にとってはかなり高い金額です。このクリック単価では、リスティング広告をためらうでしょう。

激戦区でもクリック単価は低く抑えられる!?

ここで一つの事例を紹介いたします。
日本全国で一番の激戦区といえば、もちろん東京23区です。その中でさらに競争が激しいエリアは、港区や品川区です。

とくに治療院や医療関係のキーワード単価は高いといわれています。しかし実際に私の方で行った医療機関のクリック単価は次のようになりました。

「品川 心療内科」でのキーワード入札単価

「五反田 メンタルクリニック」でのキーワード入札単価

「品川 精神科」でのキーワード入札単価

激戦の品川区の医療機関であっても、地方名や駅名を入れたクリック単価は次のとおりでした。


「品川 心療内科」 ➡ 50円
「五反田(駅) メンタルクリニック」 ➡ 34円
「品川 精神科」 ➡ 46円 



実際にリスティング広告を出稿した経験がある人なら、このクリック価格が高いか安いかはおわかりかもしれません。

広告代行会社からクリック実績をいただいた時、クリック平均単価が150円や200円、ときには300円を超えたケースは結構あったと思います。これを考えるとクリック単価を1/2から1/4に抑えられるわけです。

さらに「地域名+サービス名」のような具体的なキーワードで検索してくるので、1キーワードよりも予約や申込率はずっと高いといえます。

ここで、治療院におけるキーワードの入札単価も見てみましょう。

「港区 鍼灸」でのキーワード入札単価

「品川 鍼灸」でのキーワード入札単価

「白金高輪(駅) 鍼灸」でのキーワード入札単価

こちらの激戦区においても、鍼灸院でのクリック単価は次のとおりです。


「港区 鍼灸」 ➡ 65円
「品川 鍼灸」 ➡ 48円
「白金高輪(駅) 鍼灸」 ➡ 34円 


鍼灸院で働いていて、リスティング広告の経験者なら、随分と安いクリック単価と思った人も多いと思います。このように地域名を入れることで、激戦エリアにおいても50円前後で上位に表示させられるのです。

20クリックで1人の割合で予約が入れば、ひとり当たりの費用は1000円前後です。予約した人が、次回からリピートすることまで考えると、費用対効果が抜群によいことがわかるかと思います。

キーワード除外設定を行う

前回、「整体」「鍼灸」のような1キーワードでの入札は、クリックコストが高くなり、予約に結びつきにくいことを説明しました。

1キーワードで入札設定した場合、たとえばユーザーが、「鍼灸 求人」「鍼灸師 資格」「鍼灸とは」「針 購入」のようなキーワードで検索した場合でも広告が表示されてしまいます。

これらのキーワードは鍼灸院の予約に繋がらないキーワードです。1キーワードで設定した場合は、鍼灸院の予約とはまったく関係のないキーワードでたくさん表示されてしまい、ムダなクリックが発生してしまいます。

では「鍼灸 足立区」のように地域名を入れるとどうでしょうか。部分一致で設定したときは、「鍼灸 北千住」「針治療 梅島」のように、「足立区内の地域名」や鍼灸に関連するキーワードで表示されやすくなります。

ただし部分一致は、似た業種も表示するため、「エステ 北千住」「漢方 足立」のようなキーワードを表示することがあります。「エステ」や「漢方」で検索したユーザーは、エステサロンや漢方薬局を探しているのです。

もちろん広告をクリックした人の中には、エステや漢方薬局を止めて、鍼灸に切り替える人もいるでしょうが、十分な費用対効果が出ない可能性はあるわけです。 

さらに「鍼灸師 足立区 求人」「鍼灸 足立 税理士」のように、「求人」や「税理士」が含まれるキーワードでも表示されてしまいます。

「鍼灸師 足立区 求人」は、足立区内での鍼灸師募集を探すために、ユーザーは検索しています。
「鍼灸 足立 会計士」は、足立区内で治療院専門の税理士を探すために検索しています。

このように「求人」や「税理士」が含まれたキーワードは、鍼灸院の予約に繋がりにくいキーワードといえるでしょう。

これらの関連性の薄いキーワードで、広告をクリックされると、ムダなコストが発生します。とくに「求人」や「税理士」のキーワードはライバルが多く、クリック単価が高騰しがちです。

そのため、これらのムダなキーワードが含まれた場合、広告を表示させないようにする必要があります。

キーワード除外設定を実施する

このようなムダなクリックを防止するために、「キーワード除外」設定がお勧めです。除外設定をすることで、「求人」「税理士」のような治療院集客にまったく関係のないキーワードをブロックできるのです。

さらに「エステ」や「漢方」といったキーワードも、費用対効果が悪ければ除外設定をするとよいでしょう。ただ症状によっては、漢方から鍼灸に変える可能性が高いケースもあるため、一概には言いきれないのですが、「キーワード除外」設定を行うことで、効率のよいリスティング広告を運営できるのです。

このようにキーワード除外設定は、重要な設定項目といってよいでしょう。
実際の検索キーワードを詳しく分析したところ、予算の半分以上が、ムダキーワードだったというお客様もあったくらいです。

また「キーワード除外」設定は最初に行うことはもちろん、実際にユーザーが検索したキーワードを定期的に分析するとよいでしょう。

品質スコア(品質インデックス)を高めるコツ

リスティング広告の品質スコアとは


品質スコア(あるいは品質インデックス)をご存じですか。品質スコアが高いほど、安いクリック単価で広告枠の上位に表示されやすくなります。

※Google広告では品質スコア、Yahoo広告では品質インデックスと呼ばれます。ここでは品質スコアで統一いたします。

私の方で管理しているリスティング広告は、クリック単価が他の業者よりもずいぶん低いといわれます。この理由を一言でいうと、設定キーワードの品質スコアが高いことにあります。

品質スコアは十段階で評価される

Google広告、Yahoo広告の両方とも、品質スコアは1~10の十段階で評価されます。
高評価は8~10になり、並みの評価は6、7です。そして1~5は低評価といわれています。低評価のキーワードは、当然クリック単価が高くなります。

もし低評価のキーワードがたくさん増えると、トータルのクリックコストは高くなっていきます。
そのため設定キーワードはできるかぎり、品質スコアの高いキーワードで設定するのが理想です。

また品質スコアの低いキーワードが増えていくと、今まで品質スコアが高かったキーワードにも悪影響を及ぼします。すなわち今まで高評価だったキーワードまで、品質スコアが低くなる傾向にあります。その結果、ほとんどのキーワードが低評価となり、広告コストがものすごく高くなってしまうのです。

品質スコアを高めるためには

では品質スコアを高めるには、どうしたらよいでしょうか。
一つ目はクリック率の向上です。設定キーワードに対するクリック率が高いと、品質スコアは高くなる傾向があります。

具体的な対策として、「品川 心療内科」というキーワードで検索したとします。このとき広告文にも、「品川区 駅前すぐの心療内科」のように、「品川」「心療内科」というキーワードが記載されていることが望ましいのです。

とくにYahoo広告では、「品川 心療内科」と検索した時、下図のように「品川」「診療内科」というキーワードが太字で表示されます。

当然、太字で表示されている広告は、ユーザーから見ても目立つため、クリックされやすくなります。
YahooもGoogleも広告をクリックしてほしいわけです。なぜならたくさんクリックされるほど利益が上がるからです。

もちろんキーワードと広告が一致していても、クリックした先のページがキーワードや広告と関連性のないたページであれば、成約率は下がってしまいます。

たとえば「頭痛 鍼灸 葛飾区」で検索して広告をクリックしたところ、リンク先のページに頭痛の記事が書かれていなかったらどうでしょうか。

成約率は落ちるでしょうし、キーワードとページに関連性がまったくない場合には広告停止になる可能性があります。

このようにキーワードと広告、リンク先のページはそれぞれ関連していることが望ましいのです。

LPページをしっかり作りこむーリスティング広告編

これまでリスティング広告で成功するコツについて、解説しました。
どんなに有効なキーワードで設定し、魅力ある広告を作っても、リンク先のページに魅力がななく、訪問者の求めているものと違うことが書かれていると、申込みや購入に至りません。

またページは、きれいに作ればいいというものではありません。
訪問者の解決したいことが、明確にかつわかりやすく、書かれていることが重要です。


  • そのページが信用できるか
  • 読みやすいか
  • わかりやすいか
  • ページの読み込み速度は遅すぎないか
  • 申込みはしやすいか
  • 料金がわかりやすいか
  • ほかのサービスやお店と何が違うか

なども、リスティング広告で成功するの要素として重要になります。

ここでは、成果につながるランニングページ作成の重要ポイントを簡潔に紹介します。

■ターゲットは具体的で明確か


(例1)
・痩せたい人→NG
・食べなくても太ってしまう40代男性のビジネスマパーソン→OK
(例2)
・不妊→NG
・どの病院の不妊治療においても妊娠できない40代女性→OK

■ページの読み込み速度


とくにスマホで見た時に、読み込みに時間がかかると訪問者は去ってしまいます。
ページを公開する前に、表示速度をスマホで確認してみましょう。

■予約・申込みがしやすいか

ユーザーが興味を持たれても、予約・申込み・購入方法がわかりにくいと、せっかくのチャンスを逃してしまいます。申込みボタンの色を買えただけで、申込みが格段に向上したという嘘のような話もよくあるくらいです。申込みや予約・購入がしやすいかもう一度、見てみましょう。

■料金がはっきりわかるか

サービス・商品の料金体系をわかりやすくする。オプションなどある場合は、表などにして一目でわかるようにする。

■お客様の声を入れる

お客様(ご利用者)の声を入れ、あす。お客様の声は実物写真や氏名がわかるとよいですが、難しい場合にはイニシャルや書いていただいたアンケート用紙などを掲載するようにします。

■推薦者の声

基本的に訪問者は、「ここに書かれていることは嘘ではないだろうか」「誇張しているのではないか」と、疑いの目でページを見ています。この疑いを払拭するためには、第三者で権威ある人の推薦の声が有効です。
とくにその業界に関係する大学教授や医師、団体代表の声は信頼があります。もし大学教授や専門家の推薦がいただけない場合は、同業の代表や地元の経営者などにお願いとよいでしょう。

■マスコミ・新聞掲載

マスコミ、新聞に掲載された場合は、記事に掲載すると信頼性をアップします。
過去にお店がマスコミに取り上げられたことがなくても、業界全体の注目度をアップする記事はどこかに存在するので、これを代用してもよいでしょう。
例)
・鍼灸で免疫アップ→新聞や健康雑誌で特集が組まれた記事を掲載

■当院のサービス・特長

どのようなサービス・商品を提供しているかを、5つのポイントのようにまとめて、わかりやすく記載します。

■生産者・店長の商品・サービスへのこだわり

商品・サービスの提供を開始した生産者や社長、店長のこだわりを記載します。

■当店の強み、他店と違うポイント

ほかの店舗と比較して何が違うのか、何が強みなのかを記載します。

■QAコーナー

頻繁にある同じような質問やお問合せは、QAコーナーにまとめておきます。

■特典・期間限定キャンペーン・初回限定割引

特典・割引を用意できる場合は、これらを記載します。

ページは相手が知りたいことをわかりやすく伝えることが大切です。これらの項目を記載することで、リスティング広告の成果を格段に高めることも可能になります。


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